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Acustica Audio「TAUPE」の優秀さを説明する

Acustica Audio「TAUPE」の優秀さを説明する

Acustica Audioのプラグインは本当に優秀です。

その要因となるのが実機をサンプリングした「IR(インパルス・レスポンス)ファイル」を使った処理ですが、サンプリングシンセと同様に多くのサンプルを使って処理するので、処理はある程度重くなりますし、ファイルサイズもコンプ一つでギガを超えたりと、なかなかマシンに負荷をかける仕様だったりと少しクセモノです。

私は同社のプラグインを「トーンチェンジャー(質感を変えるソフト)」としてとらえており、その頂点にたつのが「TAUPE」というテープエミュレーターだと思います。

あんまり話題にならないというか人気がない空気感漂うプラグインですが(笑)
今回は「TAUPE」について紹介いたします。

21種類のテープマシンをエミュレートしたプラグイン

一般のテープ系プラグインは、テープサチュレーションやテープ固有のワウフラッター、アナログノイズの再現を行うのが多いのに対して、TAUPEは質感全体がズバッ!っと切り替わります。
音質は大きく変化しますが、いわゆる歪みはそこまで増えている印象がなく、まさしく「ハードを通した」的な質感になります。

テープということで、デジタル的なローやハイレンジの伸びる音は向いていませんが、出音はまさしく「トーンチェンジャー」って感じ、ミックスにおける各トラックの分離を非常にスピーディーに行うことができます。

プリセットも充実。チャンネルストリップでの使用がオススメ。

私は世代的にも元ネタのテープマシンを触った経験や知識はありませんが、プリセットも楽器屋用途別に充実しているので、ぽちぽちプリセット鳴らしつつ、相性の良いプリセットをエディット、で良いと思います。

負荷はテープ単体の方が軽いのですが、テープということで中域にダマになりやすいので、チャンネルストリップでプリセット探して、EQで調整する感じが良いと思います。
コンプの質感はレトロで良いのですが、味付けが濃いのと少し重いので、使いたい時以外はオフにしておくとストリップでも軽く使うことができます。

Dry/Wetもあっていたれりつくせり。
デジタルだからこそできる素晴らしいアプローチです。

トーンチェンジャーはあればあるほどいい

違うマイクで録った音って分離が良かったりしますよね。
それと同じで、プリやトランスの違いで分離の良い音の組み合わせは、ミックスが非常に楽になりデリケートな調整が不要になります。
TAUPEを使って各トラックやバスにプリセットをアサインして調整するだけでも、多くのケースでミックスの問題を簡単に解決することができます。

もちろん、純粋なテープエミュレーターとしても一流のプラグイン。
セールだと1万円以下で手に入ります。
超おすすめ!ぜひ試してください!

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